イラストを描いている時、どうしても資料が必要になりますよね。
資料がない方がいいのか、資料があった方がいいのか、人によっていろんな意見があるようで、どちらがいいのかわかりません。しかし筆者はあった方が断然いいと思います。
オリジナルのイラストを描くにしても、わからないものに関しては資料がないと頭の中にイラストの基礎となるイメージを作ることが難しいです。
今回はイラストの資料はどんなものを使うといいのか参考になるものをご紹介していきます!
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イラストは資料をたくさん集めたもん勝ち?
資料はできるだけたくさんあった方がいいと思う筆者です。単純に考えると、資料の数だけ情報量が増えるので、描きたいもののイメージがすぐに作れます。
難しいポーズとかもあるので、知らないものに関してはアニメーションの人もイラストレーターも、まずはきっちり必要な資料を集めてからやるものです。大学の論文とかでも、きっちりと下調べができ、資料の準備ができている人はいいものを書きます。多分。
勝負の決め手は情報量ともいいますが、どんな分野でもいろんなものを見ている人の方が上手くいっている人が多い気がするのです。
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情報過多になってしまってはダメ?資料の使い方
資料がたくさんあるのはいいことですが、あまりにも情報が多いと何を描けばいいかわからない場合があります。こんな時におすすめの方法があります。
イメージを先に考える
筆者がおすすめする方法は、先にどんなものを描きたいかイメージしたり、絵にしたり文章にしたりすることです。
あらかじめ考えておくとそのイメージにあった情報を集めようとするからです。
なので先にある程度作品のイメージがわかっているといいです。できれば頭の中で作ることができるといいです。スマホなどに保存している資料を使って、移動中などにイメージを作っておいて、帰ってから机の上で作業が始められると効率がいいです。
集めた資料を一旦チャラにする
資料を集めたらそのあとはチャラにするのがいいです。宮崎駿さんなど、結構いろんな人が言っていますが、資料や下調べをしたら、それをそのまま参考にするのではなく、一旦それを見ないで置いておいて、頭を真っ白にした状態で制作を始めるといいようです。
資料をたくさん集め、それを全部すてて制作を始める、この方法は学問でも美術でもよく聞く話です。面白いですね。
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イラストで資料を使うのはずるい?
イラストで資料を使って描くのはずるいのでしょうか?オリジナルでないものを批判される場面をネットやテレビなどのメディアでよく見かけますよね。
しかしプロこそ資料をたくさん集めて制作を開始するものです。映画でもアニメでも、しっかりと現地の取材を行い、同じジャンルの作品を調べ、服や小物、演出の方法から何まで、みんなきちんとマーケティングして作っていくものです。
物事は他者との関係性の中にあるので、必ず自分以外の人はどんなことをやっているのだろう、ということを調べて作っていかなければいけないと思います。他人と違ったものを作るためには、他人の作品の研究が必要になります。他人の作品を参考にしつつ、それと違ったものを作るために資料を用いるのはずるいことではないのです。
イラストの資料はどこで集める?
早速資料の集め方を見ていきますが、みなさんは資料をどこで集めているのでしょうか?ネットで集めたり、本を買ったり、実際に見に行ったり、いろんな方法がありますよね?
筆者は三つとも正しいと思うので、三つともよく使います。「実際に見に行く」場合は、携帯のカメラで街の写真などを撮りためるようにしています。グーグルフォトというグーグルの無料アプリで携帯の写真を自動でアップロードしてくれるサービスがあるので、ネットのクラウドサービス(ネット上に保存できるサービス)に結構保存しています。
また、本屋さんに行くと絵やイラストのパターン集というのが販売されています。人間が実演しているポーズ集も販売されていますよね。なので本屋さんで資料を探すのもいい方法です。
お金をかけるのが難しい場合は、自分や友達に資料になってもらうといいでしょう。服のシワなどは自分で鏡の前に立って実演してみたり、角度のあるポーズは友達にやってもらう、というのもいいでしょう。
今度は資料の集め方を見ていきましょう。
イラストの資料を無料で集める方法
ネットでも本でも、自分でポーズを作っても、イラストの資料を無料で集める方法はいくつかあります。お金をかけずになるべく資料を集めたいものです。今度は無料で資料を集める方法を見ていきましょう。
図書館
意外と用いている人が少ないのではないでしょうか。イラストの資料としては図書館は個人的にかなり使えると思います。
ちなみに筆者は近所の大きな図書館でいくつか借りて見ました。大きな図書館だと漫画やアニメ、デジタルイラストの本などもレンタルできるようになっています。人体ポーズ集など、アマゾンで売っている本などもあったりするのでおすすめです。
大きな図書館に置いてある資料で見たことがあるのは、人体のポーズ集、パース関連の本、アニメーションの作り方の本、漫画制作の本、漫画の歴史のわかる本、漫画などの批評本などなどです。新しい本よりも、昔からあるポーズ集やデッサン関係の本が多いです。
図書館で借りた方がいいおすすめの本
図書館でおすすめの本は、ポーズ集やデッサンの本です。図書館は結構人体のポーズデッサンのわかる本が置いてあります。アマゾンや本屋さんで買うのもいいですが、意外と昔の本の焼き回しのものも多いので、基本的な教本などは図書館でもいい気がします。
また、イラストの資料というか、物語を作る時のプロットの作り方関連の本もおすすめです。今まで読んだことがある本で、シド・フィールドの「ハリウッド式〜」みたいな本が有名ですが、ベストセラー系は図書館でも借りることができるので、おすすめです。
あとは美術系の本が多いので、ライティングに関する本がおすすめです。パースの知識と一緒に光が人物や物体にどのように当たるのかを説明した本が結構あります。光の使い方の本屋美術書系のコーナーに置いてあることが多いです。
あと、学校が美術系なら学校でも無料で借りれますよね。昔服飾の専門に行っていた友達が大判の1万円くらいする美術書を何冊も借りてきて「売れるじゃん」とか言ってた記憶があります。注:売っちゃダメよw
ウェブサイトを利用した無料での資料の集め方
普段から使っている人も多いと思いますが、やはりウェブサイトには資料がたくさんあります。一番いいのは何でしょうか。個人的にはPixivだと思います。
どうしてPixivがいいのかというと、Pixivはすでに同じことに悩んでイラストを書いた人の答えが乗っているからです。ネットや本などの資料を使って悩んで描いた結果がPixivに連日投稿されているわけですから、失敗も成功も全て載っています。
また大学受験の赤本みたいなものであり、赤本を中心に勉強しないと目的の大学に受からないように、Pixivで高評価を得ることが多くのイラストレーターの目的になるわけなので、Pixivに投稿されている作品を研究するのがいい方法だと思います。
Pixivは資料の宝庫
皆さんも使っているかもしれませんが、Pixivに載っている作品で人気のあるもの、ブクマやいいねがついている作品を研究するのがもっともイラストの上達する近道だと思います。
オリジナルの作品を作るといえども、やっぱり多くの人に受け入れられる作品を作っていかなければいけないわけなので、Pixivに載っている作品を検索して調べたり、デイリーランキングに載る作品を研究するのがいいと思います。
いい作品をどんどんブクマして、研究し、わからないところがあったら本を借りたり買ったりして勉強するがいいと思います。こうすれば常に答えに近い努力をし続けることができますよね!
イラストや漫画を描く人にとって非常に有名なサイトです。Pinとはコルクボードなどにつける針のことですが、写真をコルクボードに貼っていく感覚で、ウェブ上に存在する画像をURLと一緒に自分のアカウントのピンボードに貼り付けていくことができるSNSサービスです。
SNSのサービスですので、他人のピンをフォローしたりできます。そして他人の保存したピンから好きなのだけ自分のに持ってくることもできます。風景写真や通販サイトの服の写真、漫画やイラストなどの画像がたくさんあります。
ネット上にある画像や写真もPinterestに保存することができますが、Pixivなどの転載不可のサイトやツイッターにあげられているサイトはPinterestに保存できないことが多いので転載禁止のコンテンツに関しては著作権に注意です。
通販サイト
服装のイメージなどは通販のサイトを使っている人が多いようです。ZOZO TOWNなどの若者向けの通販サイトがあるので、こうしたサイトを使って様々な情報を調べていくと、普段しないようないろんな服装について詳しくなります。
Pinterestもはじめはアメリカの裕福な女性層が欲しい服をチェックしておくために使われていた為、非常にたくさんの通販サイトの服がピンされています。Pinterestの検索窓でチェックしてみるといいでしょう。
服の通販サイトなら無料でいろんな洋服をジャンル別に見ることができます。イラストレーターさんでもよく通販サイトを参考にしているとよく聞きます。洋服の通販サイトは買わなければ無料で見ることができるので、女性向け、ティーン向け、男性向けのサイトなど、欲しいジャンルのサイトをチェックしておくといいでしょう。
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イラストの資料の集め方3:アプリ
ウェブサイトで有名ななったものはアプリになるので、先ほどのPinterestなどもアプリ版があります。アプリの方が動作がさくさく使えたり、タップ操作で効率的にチェックすることができたりするのが便利です。イラスト制作に使うことができるアプリも見ていきましょう。
ウェブサイトよりもアプリの方が使いやすいです。タップしてスライドするだけで簡単に画像を保存することができます。クリックよりもボタンを押す回数が少なくなるので、あれもこれも保存したい!と言う時には非常に便利です。
Posemaniacs.com(ポーズマニアックス)
有名なポーズデッサンに使うことができるアプリですが、これも結構使えます。
いいところは筋肉の動きまで見ることができ、360度回転して見ることができることです。微妙に角度調整することができるので、スマホのアプリでも使いやすいです。
ウェブサイト版ではFlashをダウンロードしていないか、ブラウザの設定でFlashが拒否されていると見れない場合があります。またGoogle Chromeで見れない場合はMacならSafariにしてみるなど、ブラウザを変えてみるといいかもです。
筋肉のいろんな角度からの研究をする時に使うことができるので便利です。
グーグルフォト
PixivもPinterest画像の読み込みが大きく、結構ギガを使います。大量の画像の読み込みによって大きなギガ不足の原因になります。PixivやPinterestはギガの容量をたくさん使いますので、Wi-Fiの環境でやるようにしたほうがいいです。
筆者の場合は、「グーグルフォト」というグーグルの無料アプリを使ってネット上の画像を保存しています。グーグルフォトはオンライン上(クラウド上)に画像を保存することができるGoogleの開発した無料サービスです。しかもかなりの量を。ここにPixivや自分で撮った街の写真などをフォルダに分けて見れるようにしています。
もちろんクラウド上に保存するので画像を読み込む時にギガを使います。しかもかなりの量。なのでWi-Fi環境の元で保存した画像を読み込んでおき、スマホをオフライン状態にしてスマホアプリを開いて画像を見るようにしています。一度読み込めはオフラインでも見ることができます。
画像が大量になってくると異常にギガを使うので、必ずWi-Fi環境で読み込みを行うようにしたほうがいいです。ギャリアでギガを誤って使わないためにスマホと「同期」しないで使うのがおすすめです。
かなり使えるアプリですが、取扱注意でもあるので調べてから使うのが推奨です。
イラストの資料の集め方:本屋
筆者もいくつかの本を買ったことがあるので、使えるものとそうでないものがなんとなくわかる気がします。実名の本の名前を出して紹介するのは批判するようで気がひけるので、どういう本がいいのかを説明していきます。
デッサン系のおすすめの本
デッサンに関する本は基本的なことなら図書館にあるので、まずは無料で図書館に行って資料を集めるのがおすすめです。漫画的な人体デッサンの方法を教えている本や、美術系の人が手に取るデッサン系の本があります。
どちらもイラスト制作に使うことができる資料ですので、一冊でも見ておくと非常に勉強になります。
塗り系のおすすめの本
デッサンがある程度できたら、塗りも覚えていきたいところですが、塗り系の本は図書館などにないので、本屋さんで買うしかありません。筆者が最初に買ったのは、アニメ塗りやギャルゲ塗り、水彩、グリザイユ画法などの載っているタイプの本でした。
いろんな塗り方の基本が載っている本はおすすめです。デジタルイラストの塗り方の全体を把握することができる本が一冊あると基本的な教科書になります。2000円くらいなので、一冊買っておけばOK。基本を抑えたら、あとは蔦屋書店など、立ち読みで補って行けばいいと思います。
本は目録がきちんとされているものが使いやすいので、目録を見て、内容がどれだけ網羅されているかで選ぶのがおすすめです。
デジタルソフト操作系のおすすめ本
図書館にはないタイプの本です。基本は本屋さんで買うことになると思います。クリスタの使い方や、他のデジタルソフトの使い方などの本です。こうしたものを読んで、操作に早く慣れるというのもいいでしょう。
ちなみにクリスタの場合は塗りの手順や細かい設定の方法などが公式サイトに載っているので、そちらを参考にするのもおすすめです。
街歩きでイラストや絵の資料の集め方
もちろんアナログでの資料集めも非常に使えます。風景などはカメラで撮影して保存しておけば、いつまでも開いて見ることができます。町歩きして、建物に光が当たって感じなどを研究しながらぶらぶらするのは楽しいものです。
新海誠さんが一眼レフカメラを使って撮影し、その画像を元にうまくトレースして素晴らしい風景画を描いているのは有名です。カメラはやはり一眼レフがいいのか、と思うかもしれません。
しかし今のスマホは非常に綺麗な写真が撮れますので、なければスマホでも十分です。加工アプリで明暗や露光を調整すれば一眼レフみたいな明暗のはっきり出た、重みのある写真にも加工することができます。
何より持ち運びが楽なので、構えていなくても思い立ったら写真が撮影できます。
保存したらまたグーグルフォトに地名別にフォルダ分けして入れておけばいいのです。
イラストの資料の集め方5:背景
デジタルでは必須の背景ですが、背景が描けると人物がそんなに上手く描けなくても、綺麗なイラストになるし、人物を覚えるよりも簡単なのでお得です。トレースなどを上手く使って描けば短時間で仕上げることができるので、時短でいいねも多くもらえる経済的なイラストを描くなら背景を先に覚えるのもいいと思います。
背景でおすすめの無料の素材サイトがあるので紹介していきます。
写真AC
非常に有名な写真の無料素材サイト写真ACです。
会員登録すると無料で写真とイラストをダウンロードすることができます。無料枠でダウンロードできる回数が1日に決まっております。またサイズの大きな画像もダウンロードの回数が決まっているので注意です。
他の画像サイトにはないようなクオリティの高い、かつ構図も取れている写真が多いのが特徴です。
イラストAC
ちなみに姉妹サイトのイラストACというのもあります。このサイトはイラストレーターさんが投稿したイラスト素材などを無料でダウンロードすることができます。
装飾に使うことができるフレームやロゴとかに使えそうなものなど、そのまま使ってもいいし、参考にするのもいいでしょう。
季節感のあるもの、チラシやポスターに使えるものなど、デザイナー系の仕事をしている人なら誰でも知っているサイトの一つです。
注:写真ACとイラストACは使用範囲に関してライセンスがあるので、エクストラライセンスに関する項目で使用範囲をチェックして使用してくださいね!
パクタソ
当サイトでも説明資料でよく使わせてもらっておりますが、こちらも無料の画像素材サイト「パクタソ」さんです。観光地の写真や人物のユニークな写真などなど、こんな素材いる?というのまで網羅されています。
写真が明るく綺麗で、クオリティの高い写真素材を全部無料で使うことができるのでおすすめです。トレースしたりする時に、画像が重くなる場合はTinyPngなどの画像圧縮サイトを使って軽くしてから使うのがおすすめです。
使い方は簡単で、パソコンのファイルからドラッグアンドドロップだけで完了です。ブログやサイト制作の人がよく使っているサービスです。
イラストの資料は結構無料で手に入れることができる
今回はイラストや絵の資料の集め方について見ていきましたが、筆者はネットならPixivやツイッターなどの絵師御用達の大手サイトを使うのが一番いいと思います。ほとんどの人はPixivやツイッターを利用してい自分のイラストをアピールしていくことになると思いますので、一番目的にあったものを利用するのが一番だと思うからです。
もちろん転載したり、そのまま使ったりするのはNGです。上手く自分のオリジナルの作品に要素や技術を取り込んでいく、という感じで作っていくのがいいと思います。
オリジナルの作品を作るのに、他の作品の研究は非常に重要です。ぜひ紹介した方法を実践してみてくださいね!